44.梨大監事 鮎川 龍巳さん(続き)

2014-10-15

今月のCoの花さん10月号(Part2)

 「今月のCoの花さん」は、出産・育児・介護といったライフイベントと研究活動を両立してきた諸先輩方や、研究者としてのロールモデルをご紹介するコーナーです。

◎鮎川龍巳さんのご紹介

平成19年6月       株式会社山梨中央銀行 執行役員監査部長

平成21年6月       山梨中央保証株式会社 代表取締役社長

平成26年4月1日   山梨大学監事

 前回から引き続き、今年度から梨大の監事に就任された、鮎川龍巳さんに「監事」という仕事について教えて頂きました!

●監事とは、いったいどんなお仕事なんでしょうか?

 監事というのは、まあ、嫌われ役、とでもいいましょうか。大抵の部署で、監事がキライですよ(笑)

●え~?!どうしてですか?鮎川監事はとてもいい人そうなのに?

いやいや、私が嫌われているつもりはないのですが(笑)

●あっすみません(汗) つまり、監事というお仕事が、ということですね?

そういうことです(笑)監事という仕事はですね、 う~む、どう説明すればいいでしょうか・・・。

組織は、“推進”部門と“管理”部門でバランスを取れるようになっているんです。“推進”部門というのは、大学においては執行部、すなわち学長や理事で構成する役員を中心にした皆さんのことです。当然、そこでは管理業務もするわけですが、計画を立ててそれを実現していくことが主体になります。また、学外の人材を含めた経営協議会では経営関連のことを、そして主に大学の先生方で構成する教育研究評議会では学業や研究に関することをそれぞれ審議・提案し、役員会がそれを決定します。山梨大学にとってプラスとなるようなことを考えて、実行していくわけですね。それに対して“管理”部門というのは、決めたことが実行されているか、ルールが正しく運用されているか、間違いや問題が起こっていないかをチェックする部門です。

 

●間違いや問題、というと?

例えば、公的研究費の使い方などは特に最近、国内でもいろいろと注目されていますよね。「これこれこういう研究をしてくれる方に資金提供します」という研究費であれば、当然その費用は該当する研究のためにしか使えません。もし、それを対象とする研究以外に使ったら、不正使用となります。これって、大問題なんですよ。その研究者に対する処罰のみならず、大学にも調査や体制の改善が求められますし、なによりも世間における山梨大学に対する信頼が失われてしまうことになります。在学生や職員のプライドを傷つけ、受験生の志望意欲を削いでしまいます。組織にとって、世間の評判は失うのはいとも簡単で、取り戻すことははるかに難しいことです。

●確かに最近はニュースでいろいろな組織の謝罪会見を見る機会が増えていますよね。一般消費者の心理として、一度不祥事を起こした企業の製品は避けたくなっていまいます。同じように、もし世間一般が山梨大学に不信感を抱くような事件が起こったら、相当長いことマイナスイメージが語り継がれてしまいそう(>_<)

恐ろしいことですね。そんな間違いが生じていないかとか、このまま放置していたらいずれ問題に発展してしまいそうなことなどを監査し、不祥事を未然に防ぐことで大学のイメージを失墜させないように大学を守るのが監事の役目なんです。先ほど話した“推進”部門も“管理”部門も、どちらも大学のために全力で業務に当たっているのですが、アプローチが対象的なんですね。もっと良くしよう、とプラスの行動をするのが“推進”部門なら、大学にとってマイナスとなる点を無くそうとするのが“管理”部門、というわけです。

●組織の経営層はそんな役割分担がなされているんですね。でもなぜ大学のために全力で頑張る監事が「嫌われ役」なんですか?

やっぱり、人にダメ出しするような仕事は好感度が低くても仕方ないですよ。いろんな部署に行っては、「これ、ヘンだね」とか「それ、ルール通りになってないね」って、見つけ回って指摘するんですから、言われる側は良い気はしないでしょう?通常通りに頑張ってお仕事している人にとっては、ケチつけられているように感じても仕方ないかもしれません。

●え~?!だって、大問題になってしまうかもしれないことを、未然に食い止めるための指摘ですよね?客観的に業務を診てもらえることはむしろありがたいと思えますけど。自分では良かれと思っていたことがむしろ大学の足を引っ張る様なことだったとしたら、「早い時点で気付いてもらって良かった~」とか「このままだったら危なかったな~」って。嫌われるどころか感謝されてもいいくらいじゃないですか?

  まあ、実際にはいろいろなケースがありますので、何とも言えませんが。私は今までずっと企業で働いてきましたが、仕事をしている時の自分は役者かなって思うんです。いろいろな場面でいろいろな役を演じる必要があるじゃないですか。本心や本音を隠しておくべきシーンはたくさんあるし、その状況や立場に応じて言いたくないことでも言わなきゃならない場面も多分にある。この職に就任してまだ数か月ですが、これから上手に“嫌われ役”を演じていきたいと思いますよ(笑)

●(なんだか、かっこいい~ ←独り言。)前職は銀行関係でしたね?大学卒業からずっと銀行にお勤めでしたか?

はい。もともと山梨県の出身です。大学だけ東京に出ましたが、いわゆるUターン就職でした。しばらく本部に配属されていましたが、その後県内外の支店を渡り歩きました。

●一番の思い出みたいなことってありますか?

銀行関係は特に、お客様と信頼関係は築いても癒着は禁止。更に実は私、もともと人付き合いが得意ではないので(エーッ ホント?!)、親しくなるお客様はあまりいなかったのですが、何人かは出会った支店を離れた後、仕事とは別に長いこと家族ぐるみでお付き合いをさせていただいた方があります。その中には私に磯釣りを教えてくれた方もいました。

●磯釣りといえば、一番ハマっている趣味の一つじゃないですか(前回を参照)。生涯の趣味を教えて頂ける方との出会い、素敵ですね。 

 長く勤めていたので、本当にいろいろなことがありました。そういえば、この女性研究者支援室(交流スペース)はランチ会などいろいろな交流の場としているんですよね?恐らく大学内では私のように企業に長く務めた経験のある人は少ないと思うので、もし学生さんや研究者でご要望があれば、いつでもお話しにきますよ。(というか、逆にそういった要件がなければ、なかなか立ち寄ることがないと思うので)

●ホントですか♪ 銀行への就職希望の学生さんとか、これから就活の不安なんかを抱いている学生さんには嬉しい企画ですね!今は「パパママランチ会」と「女子会ランチ」と「誰でもOKランチ会」を開催しているんですが、「(仮称)就活ランチ会(企業勤務経験者とのランチ会)」っていうのをやってみようかな(^^)

 それにしても、来室早々からいきなりの質問攻めにも笑顔でご対応いただき、本当にありがとうございました!貴重なお話も聞けてうれしかったです♪ 

 短気な私、釣りデビューしてみる日も近いかも?!