1.生命環境学部 風間ふたば教授

2012-12-25

2012年12月号(Part 1)

「今月のCoの花さん」では、出産・育児・介護といったライフイベントと研究活動を両立してきた諸先輩方や、研究者としてのロールモデルをご紹介するコーナーです。


◎風間ふたば教授のご紹介

<専門分野>
土木環境システム(環境工学・浄水・排水処理技術の開発・水質を含む流域総合管理方法の検討・環境水質修復技術の開発)、環境動態解析(陸水学・県内の河川・湖沼・地下水を対象とした調査研究)

<所属>
山梨大学大学院医学工学総合研究部国際流域環境研究センター教授、
山梨大学生命環境学部 環境科学科教授(兼任)


アイドルYを語るときは
この笑顔

初回の「Coの花さん」は、我らが女性研究者支援室の室長・風間ふたば先生です。

山梨大学の国際流域環境研究センター教授、生命環境学部教授でもあり、“水”の研究をされるとともに、高校生の母でもいらっしゃいます。

●「仕事」と「出産・育児」との両立について伺おうと思います。
まずは、「仕事」のお話から。先生が夢中?!になっている研究テーマについて教えてください。

水。水なのよ、水。

一口に水って言っても、すご~く奥が深くて範囲が広いのよ。
水の役割って考えたことある?
ただ人が飲むだけのものじゃないのよ。
動植物にも必要、農業にも必要、工業製品の製造工程にも必要。また水路は物を運搬するし、蒸気や水力発電でエネルギーも作る。一方で、時には大きな水害を引き起こしたり、少なければ旱魃(かんばつ)になる。

水は社会の共通の資源なのよ。
でも人は自分で勝手に使い、勝手に汚し、結局自分で困った状態を作ってしまう場合も多い。
こんなに身近でこんなに必須なものなのに、意外とその凄さに気づいていない。
研究すればするほど深く広く、総合的な学問にどんどん発展していって、単なる「○○学」に収まらない。
これが研究にのめりこんでいった“ツボ”だったんだけど。
現在所属している国際流域環境センターでは水の「量」と「質」についての研究を進めていて、開発途上国での水の上手な使い方や衛生的な水の確保をどうすればいいか、といった研究もしているのね。

今、飲み水を必要としている東南アジアの地域に行って、資金面・政治面などの困難を潜り抜けながらそこでの問題の解決方法を探そうとしているんだけど、一つの実験の結論なんかよりも、「だから、今、どうするんだ!」という求めに対する判断を必要とされるわけ。
知識と説得力を併せ持つ“総合力”が求められる現場なの。これがまた、大変だけと、やりがいにもなっていたりして、面白みでもあるわけなのよね。

●なるほど、ホントに夢中になっていらっしゃるんですね。
次に「出産」経験についてのお話をお聞かせください。

私が結婚したのは、職業人になってまだそんなに時間がたっていないときだったけど、子供を授かったのはある程度のキャリアが固まりつつある時期だったのね。

正直な話、結婚はいつでもできる、と思うし、同時に出産は授かったときしかできない、と思っている。
職場では当時まだ理解が低く、はっきりとは口にしないけれど、「産休」=「研究人員が減る→迷惑・困る」という見方が多くて、必ずしも素直に「めでたいこと」とはとらえてもらえない時代だった。

臨月ぎりぎりまでLL(?)サイズの服を着て、「最近ちょっと太った?」と言われはしたものの、職場の人にあまり気づかれないようにして過ごしたりしたのよ。
「安心して出産・育児のできる環境」とは言えなかったわね。今思えば、我ながらたくましかったな、なんて(笑)。

●お子さんが小さかった頃の“仕事と育児の両立”はどんな感じでした?

実験が始まると、計画的にしているつもりでも思いがけないことは起こるもので、どうしても「毎日定時」に帰宅することは難しいのがこの仕事なのよね。
あと5分で試験器の電源を入れる、とか測定装置のクールダウンにあと10分・・・とか、そういうときでも保育園のお迎え時刻は毎日きっちりやってきちゃう。
なのでお迎えはいつも時間ギリギリで、保育園の先生に「今日も最後ですね。」なんて言われて。
そのくらいの小さい頃は、時々、土日に学校に連れてきたり、海外の研修に連れて行ったりもしたなぁ。
そうしたら、徐々に母の仕事っていうものをなんとなくわかってくれたみたい。
子供には、さみしい思いもさせたのかしら、とふと思うこともあるけど、本人いわく「別に・・・そんなもんかな、くらいにしか思っていなかった」。
ありがたいことに無事に人並みに育ってくれたわ(笑)。もちろん一緒に育ててくれた家族には感謝、感謝です。

●まだまだ興味深いお話を伺っていますので、次回に続きます。お楽しみに!