19.梨大OG 尾形美貴さん

2013-10-01

今月のCoの花さん10月号(Part1)

「今月のCoの花さん」は、出産・育児・介護といったライフイベントと研究活動を両立してきた諸先輩方や、研究者としてのロールモデルをご紹介するコーナーです。

今回は、梨大工学部大学院修士課程を修了し、現在山梨県工業技術センターで研究員をされている尾形美貴さんです。

尾形さんは「理系女性のキャリア形成科目」という授業で平成25年6月14日に講義をしていただきました。

授業では県職員上級試験をパスして公務員になる、というプロセスをお話いただき、受講していた学生さん達も(ていうか、筆者も)興味津々の様子でした。

◎尾形美貴さんのご紹介

<出身>山梨大学工学部化学生物工学科(現生命環境学部生命工学科)を卒業、同大学にて修士課程を修了。

<所属>山梨県工業技術センター 企画情報部 企画・情報科 研究員

●授業の中で、公務員へのプロセスをお話頂きましたが、恐らく学生さんにとって具体的にイメージできる内容で、とてもありがたかったです。ご自身も学生時代はあまり公務員になるプロセスはご存じなかったそうですね。

 私は化学生物工学科でしたが、「公務員」という選択肢は最初からありませんでした。ところが、当時の指導教官(今でも“師匠”と思っています!)が、「公務員でも研究業務をする仕事がある」って教えて頂いたんです。え、そうなの?って驚きました(笑)。年度によって募集枠があったりなかったりですが、私の時はちょうど化学分野の研究職種の募集がありました。

●“理系公務員”という職場の男女比はどのくらいですか?

  当時の私も含め、なんとなく知られていないように思うのですが、公務員として理系の人が活躍できる場面は意外と多いです。県工業技術センターでは、職理系行政系と研究系とがありますが、私の所属する研究系では男性47名、女性5名です。

●業務内容はどのようなことをしますか?

 工業技術センターは「山梨県の地域産業の振興・発展に技術面から寄与すること」が主となる業務です。ワイン、果実栽培、宝飾、織物、木工などなど、山梨の地場産業の技術支援・相談、技術研究・開発、人材育成、情報提供などをしています。研究成果は学会発表もするんですよ。

●今のお仕事、ずばり楽しいですか?

 はい!とても!もちろん陽気に楽しいだけじゃなく、失敗も苦労も大変さもいっぱいありますけど。でも師匠のおかげで「仕事が楽しい」と素直に言えます。当時、師匠から学んだことは数知れず。その中でも特に“師匠マジック”と呼んでいたのが「研究に関するアプローチの仕方」です。同じデータを分析するとき、先生にかかるとその切り口が私とは全然違うんです。その結果“目からうろこ”的な分析結果に到達することができるんです。まるでマジック!この教えと経験を通して、私にとっては「研究の面白さ」は「問題から解決までのプロセス」そのものになったんです。

 山梨の地場産業はとても多岐に渡っています。果樹、ワイン、宝飾、織物・・・例えば近年の就農者高齢化に伴なった作業性のよい高効率な農業技術の研究だったり、隠れた特産物の技術を活用して新産業へ繋げるための研究だったり。そういった様々な多くの分野を研究する必要があるので、担当する分野も限定されません。恐らく大学の研究者のように一つの分野にずっと没頭し、追求したい人には不向きかもしれません。でも私の場合、いかなる分野であっても解決したい問題に対しどのようなプロセスでその解決策を導き出すか、という過程を楽しんでいるんです。まさしく“師匠マジック”のおかげで今の仕事はとても楽しいんです。

●ご自身の学生時代の過ごし方、感じ方こそが、今の“天職”に就くきっかけになったんですね!そんな経験からか、講義の中では学生さんたちに向けて、ちょっと変わった(?)アプローチで将来を描くようエールを送っていました!

 注目の名言は次回をお楽しみに!